新宿心療内科・ゆうメンタルクリニック秘密コラム 「『ただしイケメンに限る』は心理学的にウソ。」
新宿心療内科・ゆうメンタルクリニック秘密コラム
「『ただしイケメンに限る』は心理学的にウソ。」
◆ 本当にイケメンに限る?
さて、よくネットを見ていますと、
「ただしイケメンに限る」
という言葉がよく使われています。
たとえば、
「女は男からの告白や誘いを待っている!」
みたいなコラムやニュースにたいして、もうコンマ数秒の速さで、
「ただしイケメンに限る」
というコメントがついたりします。
実際、男性のあいだでは、やはり「男は結局、顔がすべて」みたいな意識があるのかもしれません。
でもコレ、本当でしょうか?
実はそれについて触れた心理学実験がありました。
◆ 個人広告での反応。
実はオハイオ州立大学の心理学者であるリンは、リビング・シングルという独身向けの雑誌で、さまざまな個人広告と反応について調べました。
個人広告というのは、
「自分は●●な男です! 恋人募集! メールください!」
「私は▲▲な女の子です! お友達がほしいです! 電話くださいね」
というような、恋人や友達を募集する広告のことです。
さてその際。
「ハンサムと言われることが多いです」
「かわいいってよく言われます」
と、自分の外見魅力をアピールしておくと、外見についての情報がないときに比べて…。
返事が来る割合が、大幅にアップしたそうです。
男性の個人広告では、67%アップ。
女性の個人広告では、92%アップしたそうです。
………。
あれ、逆じゃない?
「ただしイケメンに限る」こと、女性がイケメンかどうかを気にするのならば、男性の個人広告でこそ、アップ度合いが高くならないとおかしくない?
そう思いながら、もう一つ別の心理実験を紹介しましょう。
セント・ジョーンズ大学の心理学者ネビッドは、男性・女性が、「異性のどんなところに魅力を感じるか」ということについて調べました。
その結果。
女性は「あたたかさと優しさ」が、一位になりました。
逆に男性は、「外見的魅力」が一位でした。
………。
いや、あれ? 逆じゃない?
◆ 自分が思ってるからこそ。
そうです。
心理学的には、実は男性の方が、異性選びにおいて、女性の「魅力」を重視するのです。
「ただしイケメンに限る」
というのは、まさに男性こそが、「異性は顔だ!」と考えているからこそ、まさに鏡のように、
「すなわち女も、顔で選んでるはずだ!」
と思ってしまっているからこその発言なのです。
女性はそこまで激しく、「イケメンに限る」なんて思ってないのです。
◆ 造形よりも表情で。
するとここで女性から、
「じゃあ逆に、『ただしイケメンに限る』じゃなくて、『ただし美女に限る』ってこと?」
という感想が上がるかもしれません。
しかし!です。
ネビッドの調査はそれで終わりません。
男性が重視する「外見的魅力」とは何か?
さらに詳しく調べると、それは
「顔の良さよりも、表情の豊かさ」
こそが重要であることが分かったのです。
すなわち、純粋な造形美、たとえば二重だとか鼻が通っているとか…。
そういう作り的なものではなく、
「よく笑う」
「話にたいする、表情の反応がいい」
などの方が、ずっと大切というわけです。
実際、どんなにモデル的な美人でも、何を話してもツンとすましている女性は、あまりモテません。
逆にそんなに整っていなくても、男性が話すたびに、
「えっ? そうなんですか? スゴイ!」
「あははっ! ●●さんって面白いですねー!」
というように大きく反応してくれる女性は、モテます。
言うまでもなく自分自身、そういう相手の方が、一緒にいて嬉しいです。
◆ 大切なのは…。
よって大切なのは、とにかく「表情」。
相手が何かを言うたびに、大げさに笑ってあげたり、喜んであげたりしてください。
相手はそれだけで
「あ、話を聞いてくれてる!」
「自分を受け入れてくれてる!」
と思い、無表情な美形と話すよりも、数十倍喜んでくれるはずです。
これ、あなたが男性なら、なおさらです。
女性が重視するのは、外見以上に中身。
いつもにこやかで楽しそうに振る舞っているなら、あなたは今よりずっとモテるはずです。
◆ 自信さえもてるなら…。
ここで重要なのですが、自分自身、たとえばメイクや美容整形などを否定するわけではありません。
「自分は目がコンプレックスで…」という場合、そこを改善することによって、自信が持てて、何より表情が明るくなることもあるでしょう。
であれば、それは魅力がアップすることにもつながります。
でも大切なのは「内面の自信があふれてこそ意味がある」ということ。
とにかく「目さえ治せばいい」「鼻さえ変えればモテる」というわけではないのです。
そのことは忘れないでくださいね。
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● 今回のまとめ。
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○ 実は女性よりも、男性の方が、外見重視する!
○ しかし外見でも、大切なのは「造形」よりも「表情」!
○ よってまず、笑うことが大切。
○ それだけで、無表情な美形より、ずっとモテる!
………。
うん。
「でも、表情豊かな美形には勝てないんでしょ」
とか言わないでください。
しつこいです。
いいから笑ってください。
実際に自分自身生きてきて、そんな表情まで豊かな美形の方とは、ほとんど出会ったことはありません。
たいてい自分の美にアグラをかいているため、表情がなかなか育たないのです。
もちろん存在するかもしれませんが、そんな数万人に一人のレアキャラに勝てないからといって、あなたが行動しない理由にはなりません。
「ただしイケメンに限る」。
「美女に限る」。
なんて言葉で、何もしない言い訳を作らないでください。
大切なのは、今できる行動。
そこから、すべてが始まるんですよ。
(完)
ちなみに「モテる」「モテない」の話で思い出したのですが。
僕は「イチゴ」の発音がアヤしいです。
おそらく正しくは「イチゴ→」と、抑揚なく発音するのが正解だと思うのですが。
つい「イチ↑ゴ↓」というように、「イチ」にアクセントを置いて話してしまうのです。
矢印でイメージしにくい方は、
「ダンス」や「ジョゼフ」と同じと思ってください。
その発音で「イチゴ」と言うわけです。
ずっと東京で生きてきたはずなのに、独自になんか方言化してるのです。
で、一応は「イチゴ→」が正しいことは何とかここ数年で理解したんですが、それでもとっさに「あれっ? どっちが正しいんだっけ?」と思ってしまいます。
間違えた方を言ったら、恥ずかしい!
でも、言わないのもおかしい!
そんな僕は、苦肉の策として「ちゃん」をつけることにしました。
「あ、君、イチゴちゃん好きなんだね」
「僕はイチゴちゃんのケーキにしようかな」
一応「ちゃん」をつけることによって、イチゴの発音を間違えたとしても、
「あ、ちゃんがついてるせいで、イチゴの発音も変わるのね」
みたいに思われるんじゃないか。
さらにこの言い方で、異性から「カワイイ♪」と思われるんじゃないか。
そんなカンペキな作戦のはずだったんですが、なぜか普通に「イチゴ」と言う、数倍ヘンな目で見られます。
イチゴの発音を間違えてた方がマシだったんじゃないか、くらいな勢いです。
ただでさえ異性からの評価が微妙すぎる自分ですが、さらに悪化していました。
明らかにモテるための行動の方向を間違えた気がしつつも、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(今度こそ完)